どうして最新のモデルはドアミラーの位置や形が変わったのだろうか?

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今回のテーマは「どうして最近ドアミラーの位殴や形が変わったのだろうか?」です。 

仕事柄、新しいクルマに触れることが多い私はふと実家の10年落ちのマイカーを見て「よく見たらドアミラーの付いている位置、最新のクルマとだいぶ違わないか?」と思ったわけです。 

そう思っていろんな車種の写真を改めて見返してみれば、10 年以上前に発売されたハツチバックやセダンの大半はドアミラーが直接ドアフレームに付けられているモデルが多かったのです。 

対して最新のモデルはドアパネル付けのドアミラーのモデル多く、しかも以前のクルマに比べ、後退した位置に取り付けられている気もする。 

しかも大きさや形状も同じ車種で比較しても変化しているようだが、その理由は如何に?ということで調査開始してることに。

視認性と安全性がポイントになる

第一段階は、ドアミラー取り付け位置の変化に関して。

初代アクセラスポーツと、現行アクセラスポーツのAピラー周辺のものをこうして見ると冒頭でも触れたとおり、初期型に対して現行アクセラスホーツのドアミラーは明らかに車両の後ろよりに後退していることがわかる。 

なのだから、その理由について仮説を立ててみた。

ひとつ目は「衝突安全性を高めるためでは?」という仮説だ。

さっそくトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、VWに理由を尋ねてみたが、マツダ広報部は「ドアミラーとAピラーの間に隙間をつくり、歩行者安全を確保するためです」と回答。やはり安全面にその理由があったのだ。

では仮説その2、「ドライバーの視界を向上させるため」はどうだろうか?

「主にセダンタイプで(ドライバーの)直接視界を向上させるため、最近はドアパネル付けのドアミラーに変わってきている傾向があります」とはトヨタ広報部の談。

この点はどういうことなのか?すなわちドライバーが運転しているとき、斜め前力を直接見ようとするとドアミラーが妨げになって見えない部分が生まれる。

しかし、ドアミラーを後方にズラすことでその見えない部分が減って、直接視界が向上するという考え方だ。

なるほど、意識してみるとたしかにドアミラーは運転時の前方視界に死角を生むケースもある。

だったらなぜ最近になってこうしたドアミラー位置の変更が目立ってきたのか?この点はドアミラーが以前に比べ大型化したことと関係がある。 

ミラーが大型化するということは、斜め前方の死角も増えるということになる。つまり①ミラーが大型化→②前方の死角が増える →③ミラー位置を後方に移動するという流れで、最近のドアミラー位置のトレンドが生まれたのだった。 

ここまで「ドアミラーの取り付け位置が後方に変わった」という見方からその背景にある理由を調べてきた。

いっぽう日産広報部によれば室内空間の拡大や空力改善による低燃費化を目的にウインドシールドやAピラーか前方へ移動し、結果、「ドアミラーか後方より取り付けられているように見える」車種もあるとのことだ。

ミラー大型化の裏には欧州の法規

ところで、ドアミラーの形状も最新のモデルでは変わってきているが、その理由はいったい何なのか? 

「’00年にVWの最高級車、フェートンが発売されたときに、ドアミラーの形状も視認性だけでなく、(高速域での)空力特性や音響特製にも優れたものでなくてはならないと定義されました」と、VW広報部。
 
なんとフェートンはVWで初めてドイツメーカーの自主規制、最高速250㎞/hに達したクルマだと言われている。

これほどの高速で高級車としての静粛性を満たさなければならないとなると、必然的にドアミラーの形状も空力性能に優れ、風切音が少ないものにしなければという要求が生まれてきたのだ。 

VWではフェートンで採用したドアミラー形状に関する考え方をその後のすべての車種に適用することにしたそう。

そのことから例えばゴルフⅣと現行のゴルフ Ⅶではドアミラーの形が大きく違うわけだ。

いっぼうドアミラーの大きさはどうして変わったのだろうか?

ドアミラー取り付け位置の変化はドアミラー自体の人型化が背景にあることは前でも触れたが、実はここにも。視界・が関係している。 

マツダ広報部によると「欧州の法規に合わせるために(ドアミラーが)大型化してきているという側面があります」とのことだ。どういったことなのか? 

欧州でクルマのさまざまな裝備品などの幕準や要件を決めているのは国連欧州経済委員会(ECE)という組織だが、ミラーに関しての規定は「ECE№・46」に規定されてる。 

細かい規定内容は割愛するが、要するに「ドアミラーによって後力が上下左右にこのくらいの視野まで見えないといけませんよ』という基準を定めたものである。 

この後方視界基準は’06年より安全性向上のため見直されていて、日産では「日本市場においても(この規定が)有意だと考え、導入を進めている」とのこと。 

つまり、こうした欧州での規定に合わせてドアミラーを設計すると必然的にドアミラーが大きくなるということだろう。

ただ、これ以外にも理由はあるようだ。例として最近では多くの車種のドアミラーにカメラや夕-ンランプが内蔵されるようになった。こんな感じで装備が増えて、必然的にドアミラーは大きくなったのだ。 

ドアミラーも今後カメラ化するのか?

さて、そんなドアミラーの最新技術にはどのようなものかあるのか? 

例としてN-BOXなどに採用されるホンダのサイドビューサポートミラーは助手席側ドアミラーの前側に設けた小さなミラーによって、合わせ鏡の原理で左前輪から前力を映し、縦列駐車などの際、視界をサポートする。 

ドアミラーの大型化の部分でも触れたが、最近ではドアミラーの下部にカメラを取り付け、モニターでクルマの左右側面を見えるような装備もかなり広まっている。 

ドアミラーに関する新たな技術に共通するキーワードは「視界のサポート」。

つまりこれまでドアミラーでは死角になっていた部分をミラーの追加やカメラで補う取り組みだ。 

スマートルームミラーを近く発売する日産は「自動車業界では今、ドアミラーを含む各ミラーをカメラに代替する規格や法規の整備を進めています。

ミラーがカメラになることで、クルマのデザインがもっと自由になったり、死角を減らし交通状況の把握に催立ちます」とコメントしてくれた。 

ドアミラーにもスマートルームミラーのように、カメラの映像を映すような技術が実現する日はそう遠くないと思う。

まとめ

後方視界をより確保するためにドアミラーは近年、大型化。

それによって増えた斜め前力の死角を補うためにドアミラーの位置を後ろにずらしたというのが今回の不思議の真相。 

そして、その形状自体も空力性能や風切り音を減らすために紡秤形に近いようなものが増えてきている。 

わずかのドアミラーの変化にはクルマの安全や性能に関わる秘密がいっぱいになっていたのだ。

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