何のために車のホーンは車種によって音色が違うのか

jyoseitohanndoru
今回のテーマは「何のために、ホーンは音色が違うのか?」なのだ。 

入り口は愛車に運転していたときのこと。

危険を感じ、しかたなくクラクションを鳴らしたタイミングのことだった。

「ええ? 何 かこの音、変わっているな」 私の愛車はフィアットなのだが、国産大衆車のホーン音とも高級車のそれともまったく異なる「フォ~~ン♪」とう音を奏でたのであった。

そして「何のためにホーンの音色って車種によってあんな違うんですかね?」と先輩に聞き、「おまえそんなことも知らないのか?一遍、きちんと調べてみろ」と。

ということで、今回は「何のために、ホーンは音色が違うのか?」というクエスチョンを第一歩にホーン全般にまつわるさまざまな不思議を調べていきたいと思う。 

音色のカギを握るのはホーンの種類と数

 まずは、きっかけとなった「何のために音色が違うか」というテーマから。

「それは簡単。ホーンのタイプが違うんだ」とは先 輩の談。いったいどういうことなのか? 

日本の後付けホーン市場で約50%のシェアを占めるミツバサンコーワの広報担当に話しを聞き及んだ。 
 
何のために車種によってホーンの音色が違うんでしょうか?

「まず、ホーンには平型と渦巻き型2種類ホーンのがあります。そして、そのホーンの数が1つか2つかによっても音色は変わってきます」(広報)  

「基本的に国産の大衆車に純正装着されるホーンは平型で1つの場合が主流となりますね。理由はコストという点が大きいです。いっぽう高級車では、渦巻型が多く、ホーンの数が2つのものが多いです」。(広報) 

ああなるほど。ほかにホーンの音 色に変化が起こる要素はどんなものがあるのだろうか?

「あとはホーン自体の大きさや周波数によっても変わってきますね。

ベンツに使われるホーンはいわゆるペンツホーン”として有名ですが、その大きさは約15一で一般的なホーンが7mほどなのと比べると、大きさも音も違いますね」(広報) 

とすれば、大衆車と高級車でホーン音に違いが出る原因は理解できたが、さしあたって疑問に浮かんだ国産大衆車と輸入大衆車で音に違いがあるのはなぜ?
 
「国産の大衆車 は平型ホーンが 大半を占めますが 輸入車だと比較的安価な車でも渦巻型 ホーンを採用している車種が多いです。音の差はそれが理由では?」(広報)

なるほど。ホーンの音色が違う理由はOK。じゃあその音色はどういうふうに違うのか?それを探るヒントは音を出す構造の違いにあった。

最初に平型ホーンが音を出すメカニズムはこうだ。

①ホーンボタンを押すと電流がコイルに流れる。

②そうするとポールが電磁石となり、シャフトを引き寄せる

③シャフフトが引き寄せられて振動板がへこみ、ポールに衝突する

④その振動が共鳴板に伝わり、増幅され音が放出する。 

そうなればどのような音になるか?シャフトとポールの衝突が音の元となるから、機械的な「ピ~~♪」という音になるのだ。
 
いっぽう渦巻型は、②のシャフトを引き寄せるところまでは平型ホーンと同じ原理だが、ここでシャフトはポールと衝突しない。

③シャフトが引き寄せられることで接点が開き、電流を遮断。

④するとポールに磁力がなくなり、振動板をバネに元に戻る。つまり接点が閉じるので ①または電流が流れる。
 
こんな流れで①から④の流れが繰り返され、振動板が往復することで空気が振動し、その空気が共鳴することで音が増幅されるという仕組み。

実はこの原理、トランペットなどの管楽器と一緒。音が増幅されることで、トランペット顔負けの響きのある「パア~~♪」という音がするのだった。ホーンの音色の違いにはこんなカラクリがあったんですね。

音量もきちんと規定されている

さて、ここまでは「ホーンの音色はなぜ違うのか?」を考えてきたが、ここへ来てホーンについて知りたい不思議はある。

というわけでまずホーンって法律でどう決まっているの?という疑問から。ホーンに関しては道路運送車両の保安基準で細かく規定され、ただ単に音が出ればいいわけじゃない。 

例えるなら音のボリュームは「自動車の前方2mの位置において1 15db以下908db以上」と規定されている。

余談ながら騒音計メーカーの小野測器によぶと音の大きさの目安は120dbがジェットエンジンの音、 80dbが騒がしい工場とされているので、「ジェツトエンジンよりは静かだけど、ご騒々しい工場よりはうるさい音」という印象か。 

次は実際にホーンを使うときの決め事。

警笛鳴らせの標識がある場所で、ホーンを鳴らさなくてはいけないのはご存じのとおり。

鳴らさなかったといった場合「警音器吹鳴義務違反」で違反点1点、6000円の反則金となる。

もう一方では不用意にホーンを鳴らした場合は「警音器使用制限違反」で反則金3000円だが、これについては違反点なし。

ちなみにこれは軽車両の自転車に適用されます。だから標識のある箇所では自転車はベルを鳴らさなくてはならない。 

『警音器吹鳴義務違反』なら5万円以下の罰金となる(自転車は反則金制度の適用を受けないから)。
 
ポイントはにホーンを鳴らしていいのは法律で定められたシーンだけだが、路線バスは「発車直前に安全の確認ができた場合を除き警音器を吹鳴すること」が義務づけられている。

ここ数年でホーンが飛躍的に進化

こういったホーンだが、いっけん 同じような形状であまり変わっていない印象を持つが、果たして以前と比べ変わってきている部分はあるのか?その最新事情 が気になる。  

ということで調査していると実はホーンもここ数年で変わった 部分があった。 

ここ何年かの低燃費追求の流れはホーンにもインパクトを与えていて、「ホーンは以前に比べ小型・軽量になってきている」(前出の広報)ボディ全体を少し でも軽量化し、燃費を向上させ るという狙いが目の前に見える。 

実際に完成車メーカーからも特にコストと軽量・小型化に対する要求は大きい様子だ。  

また、゛ホーンの向き゛にも 変化あり‥ 実ば従来、ホーン の大半は下同きに取り付けられていた。これはホーンの搭載位 置が車体の一番前で、もろに水がかかりやすい位置にあったから。

しかし、これだと地面にホ ーン音が反響してしまう。

しかしながら、12年からデンソーが発売開始したJHORNHYPERは独自の防水構造で、音をより前方に向かって出すことを可能にした。

これによって従来品と比べると前方への音圧は36db向上するんだとか。見えないところから、ホーンも進化を遂げていた。

まとめ

‥ というわけで「ホーンの音色はなぜ違うのか?」を手始めに探ってきた色々なホーンにまつわる不思議の世界。 

音色の違いについて整理すると、ホーンには平型ホーンど渦巻型ホーンなどがあり、音を酊す仕組みも違うので、ひとつひとつ音色が違う。またホーンの数も1つに限ったものや2つのものがあり、ホーン自体の大きによっても音色は違ってくるいうことだ。